動力消防ポンプ設備とは

解説

これまた聞き慣れないですね。

動力消防ポンプ設備とは

水を貯めておく水槽の近くにポンプを設置し、ホースを使って放水し消火する為の設備です。

じゃあ消火栓で良いんじゃない?と思った方

とても鋭いですね。

この動力消防ポンプは消火栓の代替として設置されることが多々あります。

なぜ消火栓じゃないの?動力消防ポンプって何?

そんな疑問にお答えします。

それでは動力消防ポンプの解説をしていきます。

この記事を読むことで

➡動力消防ポンプ設備とは

➡動力消防ポンプ設備と消火栓の違い

➡なぜ動力消防ポンプ設備でコストダウン出来るのか

➡動力消防ポンプ設備の代替基準

について学ぶことが出来ます。

動力消防ポンプとは

動力を使って動かす消防ポンプの事です。

ではどんな動力を使うのかというと

ズバリ内燃機関です。要するにエンジンですね!

・エンジンの力を利用しポンプを起動し水を吸い上げ放水する。

これが動力消防ポンプの端的な説明です。

エンジンということはガソリンやエンジンオイルを

装備し、始動する為のバッテリーも搭載しています。

では消火栓と何が違うのか。

次章で解説します。

動力消防ポンプ設備と消火栓の違い

動力消防ポンプ設備の動力はエンジンを利用していました。

対して消火栓は電気の力でポンプを起動します。

消火栓は配管を設置し水の通り道を作るのに対して

動力消防ポンプ設備はホースを連結して火まで届くようにします。

また、使用方法は動力消防ポンプの方が複雑となっています。

違いを表にまとめます。

消火栓 動力消防ポンプ
動力 電気 エンジン
配管 あり 無し※
使用方法 容易 複雑

※水源までの配管接続の場合あり

上記のようになっています。


続いて図を用いて違いを見てみましょう。

まずは消火栓の全体図から。

複雑な図ですが、これでも簡易的にしました。

水槽のようなものが複数あり、なにやら電気と繋がっていたり

建物全体に配管があることがお分かりいただけるかと思います。


続いて動力消防ポンプ設備です。

消火栓と比べてすっきりしていますね。

ポンプとホース、水源とかなりシンプルな仕組みです。


ここまで違いを述べてきましたが、動力消防ポンプ設備と消火栓の最大の違いは

ズバリ!費用です。

では何故動力消防ポンプでコストダウンできるのでしょうか。

次章で解説します。

なぜ動力消防ポンプ設備でコストダウン出来るのか

何故費用が抑えられるのか。

導入するにせよ、維持するにせよ、動力消防ポンプの方が安く済みます。

導入する場合のコスト先の説明をご覧いただければ一目瞭然ですね。


新しく消火栓を設置するぞ!となったら

・ポンプを設置

・配管を設置

・水源を確保

・火災受信機と接続

等々・・・


動力消防ポンプなら

・水源

・ポンプ設置

・ホース格納箱設置

とこんな感じです。


また、維持する場合も

消火栓の場合

・配管を閉める弁の故障

・ホース交換

・配管の老朽化

・ポンプの老朽化

などなど

この配管が地下に埋設されていたら高額に。

弁の交換にも、そこだけ交換というわけにはいかず

その弁に付随する部分の配管の水を抜く必要があったり

手間がかかる分コストもあがります。


動力消防ポンプの場合

・本体更新

・ホース交換

とこんな感じです。

じゃあ動力消防ポンプで良いじゃん!ってなりますね。笑

安くなるなら!!といって全部が全部動力消防ポンプで良いのか?というと

もちろんそうではありません。

代替として設置する為の基準がありますので次章で解説します。

代替設備にできる基準

[屋内消火栓]

・建物内に容易に進入できる出入口を設ける事

・その他・・・

→こちらに関しては代替経験がありません。

現場も見たことがありません。

どの程度の出入口で容易に侵入できると判断するのか

など、難しい判断が多々あり、あまり例は多くはなさそうです。


[屋外消火栓]

・ポンプの性能B-3以上とする事

※ポンプ性能はA1~2.B1~3.C1~2まであり、A1が最も優れた性能を有する

・半径100mの範囲内(ポンプから)に防火対象物が収まるかどうか

・その他・・・

→屋外消火栓の代替に関しては現場を見させていただいた経験もいくつかあります。

やはり皆さまコストの事で屋外消火栓から代替されていました。


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