今回は自動火災報知設備の炎感知器についてです。これはあまり見かけない感知器ですね。
今回は炎感知器の仕組みを学ぶ事で、誤作動への心配を無くしてもらう為の記事です。
熱感知器についてはこちら↓
煙感知器についてはこちら↓
で解説しておりますのでご覧ください。
この記事を読むことで
➡炎感知器の仕組み
➡炎感知器の種類
➡炎感知器の誤作動例
について学ぶことが出来ます。
炎感知器の種類
まずは炎感知器の写真をご覧ください。
感知器なの?それとも何かのセンサーなの?と思ってしまいますね。熱感知器や煙感知器と比べてどこか感知器らしさがありませんね・・・
話を戻して
炎感知器は次の2種類があります。
・紫外線式
・赤外線式
文字通り紫外線を感知する炎感知器と
赤外線を感知する炎感知器とに分類できます。
じゃあそもそも紫外線と赤外線って何?という方に向けてざっくりと解説します。
太陽の光は見る事が出来ますね。
この見ることが出来る光を”可視光線(かしこうせん)”といいます。
反対に見ることが出来ない光を”不可視光線”といいます。
そして光には波長があり
波長短い➡紫外線
波長長い➡赤外線
となります。
そして、物が燃える時この紫外線や赤外線を放出するのでコレを感知するのが今回解説している炎感知器なのです。
炎感知器の仕組み
炎感知器は先ほど述べたの2種類ですが炎に含まれる紫外線と赤外線を感知し反応します。
ではどのように炎と判断するのかというと、炎から放出される紫外線や赤外線の変化が一定量以上になった時に反応します。
この変化は炎のゆらめきやちらつきを捉える為、高精度での感知が可能です。
炎感知器の設置場所
炎感知器は一般的に天井高さ20m以上の場所に設置されます。
では天井が高い場所に熱感知器や煙感知器を設置するとどうなるか。通常火の熱や煙は上へ上へと行きますが天井が高いとその分熱や煙が感知器に到達するまでに時間がかかってしまいます。
しかし炎感知器であれば紫外線や赤外線を捉える為、素早く感知してくれる為です。
そのほかトンネル内部や、時々ですがデパートのトイレにも設置されています。
トイレ内に
炎感知器が作動する為火気厳禁
や
トイレ内禁煙 炎感知器設置が反応します
などと記載されているのはこの為です。
余談ですが、この表記だけされていて感知器が設置されていないことも多々ありますね・・・。
炎感知器の誤作動例
先の説明で、炎の紫外線や赤外線で反応する感知器だということはご理解いただけたかと思います。
さて、ではどのような場面で誤作動を起こすのでしょうか。こんな例がありました。
・水たまりに反射した太陽光で誤作動
紫外線や赤外線で反応する炎感知器は、直射日光を避けて設置します。もちろん当該現場も直射日光は避けて設置されていましたが、なんと水たまりに反射した太陽光で誤作動していたのです。
最初は原因が分からず何度も何度も誤作動を起こしていました。そんな中、誤作動を起こすのは決まって雨上がりの晴れた日。
そこでようやく気付く事ができました。
これは少しレアケースかもしれませんが参考にしていただけたらと思います。
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