身近でありながら意外知られていない屋内消火栓設備。
実は私も消防設備の仕事をする前は全く知りませんでした。
しかしながら設置されているだけでは意味がありません。いざという時の為に使えるようにしておく事が望ましいですね。
そこで今回は屋内消火栓の概要とその使い方について説明します。
この記事を読む事で
➡︎屋内消火栓とは
➡︎屋内消火栓の種類
➡︎屋内消火栓の使い方
について学ぶ事が出来ます。
屋内消火栓とは
屋内消火栓とは、火災発生時の初期消火で使用する消防設備です。
水源(貯水槽)やポンプ(水を送るもの)、起動ボタンで構成され、その操作には1人~2人を要します。
いや、消防が使うものでしょ?と思ってませんか?
これは入居者や所有者が使って初期段階の消火活動をする為のものなのです。
屋内消火栓の種類
少し専門的な内容を記載し、後から分かりやすく補足しますのでついてきて下さいね!
[1号消火栓]
・放水量毎分130ℓ以上
・計2人以上で使用(バルブ開放に1人、ホースを持って消火に1人)
◯要する毎分130ℓ放水出来る2人以上でそうさするものという認識で結構です。
[易操作性1号消火栓]
・放水量毎分130ℓ以上
・ホース先端のツマミで水が止められる為、1人でも操作可能
◯要するに毎分130ℓ放水出来ながら1人で操作可能なものです。
[2号消火栓]
・放水量毎分60ℓ
・易操作1号と同様1人でも操作可能
◯毎分60ℓ放水でき、1人で操作可能なものです。
[広範囲型2号消火栓]
・放水量毎分80ℓ
・1人で操作可能
◯毎分80ℓ放水出来、1人で操作可能なものです。
これだけ見てもあまりわからないかも知れませんね。
ざっくりと、消火栓ってのは種類毎に放水量が異なり、1人で操作するものと2人以上で操作する物があるんだ!という認識で結構です。
それを踏まえた上で、次は消火栓の使い方です。
1号屋内消火栓の使い方
1.屋内消火栓の起動ボタンを押します。
赤く発光している丸い部分の中心の押しボタンが起動ボタンになっています。
これを押す事により消火栓のポンプ(水を送るもの)が起動し、発光している部分が点滅します。(この点滅が消火栓の起動の合図)
また、自動火災報知設備の火災ベルが鳴り、受信機の火災表示が点灯、火災ベルを押したエリアが表示されます。
2.屋内消火栓の箱を開けホースを伸ばす
1号消火栓に使われるホースは平ホースというもので、櫛にかかった状態で箱に格納されています。
こんな感じです。このホースをしっかり伸ばさなければ水の通り道が確保されずホースの途中で止まってしまうのでしっかり伸ばして下さい。
3.1人がホースのノズルを持ち、もう1人がバルブを開放する
1人が火元に近づきノズルを持って消火準備
もう1人がバルブを開放
これを開栓します。水道と同じ左回りに回します。
放水開始です。先端のノズルを持っていないままバルブを開放すると、水圧で先端が暴れてしまう為、しっかりと抑えて下さい。(1号消火栓が2人で操作するのはこの為)
易操作性1号、2号、広範囲型2号消火栓の使い方
1.ノズルを外し、バルブを開放し消火栓ポンプを起動する
1号消火栓と違い、起動ボタンを押す必要がありません。ノズルを格納部から外し、バルブ開放
こちらを開放する事で起動します。
2.ホースを伸ばしながら火元へと向かい放水
このタイプの消火栓は保形ホースというタイプを採用している為1号消火栓のようにホースの折れ曲がりを気にする必要がありません。
先端部分を引っ張るだけでスルスルとホースが出ます。
速やかに火元へと向かい、手元のコックを回して放水します。
共通の注意点
この屋内消火栓という設備はあくまで初期消火の為のものです。大きな炎になってしまうと消火する事が出来ませんので、その場合は速やかに避難する事も念頭においてください。
最後に
消火栓の使い方はお分かり頂けましたか?
火災の時重要な事は初期消火です。大きな火災も最初は小さな火から発生する事が多いです。その小さな火のうちに消し止める事が出来れば被害も少なくて済みます。
消火栓の使い方を覚えていただき、防災意識を高めていただけたらと思います。
コメント